「お姉さまのために」と泣きながらネックレスをつくって以来、印象的な方にお会いするとアクセサリーが思い浮かぶようになりました。親しいか親しくないかは関係なくて、どういう区別があるのかはわかりませんでした。そして見えるだけの時もあれば、作るときもありました。
毎日作るようになって、何時間もひたすらに作る時期がありました。朝、主人を見送った後から作り初めて、お腹が空いたなあと思うともう昼過ぎ、なんだか見えにくいなあと思うともう夕方、という具合でした。
しかも私は不器用なのですが、ビーズは何も見ずに何となく出来ていくのです。自動操縦と言うほどてはないですが、初めは何かを手繰り寄せるように作っていました。
「違う」ということだけがわかります。何時間もかけて作り、「違う」と感じて何時間もかけてほどく日もありました。
イメージトレーニングのセミナーや気功教室でも、周りにそういう現れ方をした方がいなかったので、独りでとにかく作っていました。
後々わかったことですが、作り始めたのには過去世が関係あったようです。
私が見た女性はフランスのデザイナーでした。壁がエメラルドグリーンのオシャレなマンションに住んでいました。デザイナーとしては成功していましたが、彼女は不美人でした。黒い癖毛を短くまとめて、大柄で顔は丸くごつごつしていました。彼女は自分の容姿を憎んでいました。独り身でした。どんなに美しい物を生み出そうと心は晴れませんでした。むしろ思い通りにならない自分の容姿がどんどん悲しくなっていくのです。
彼女のそうした悲しみを、セミナーの先輩が浄化してくださって、手放す事が出来ました。すると一日中作り続けるというのがピタリと止まったのです。作らずにはいられなかったのが、道具箱を触りもしないのです。本当にピタリと止みました。
そして再び作り始めるのはその一年後です。