グランハート

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67 あるカメラマンの話

 まだ独身の頃、もう20年以上前のことになりますが、習い事の新年会に出席していました。丸テーブルの私の横には見慣れないおじいさんが座っていらっしゃいました。おじいさんに特に興味もなく食事しておりますと、聞くともなしに隣の会話が聞こえてきました。

それによると、そのおじいさんは人の名前を見るとその人のことがわかるのだというのです。

途端に興味津々で聞いておりました。後からおじいさんと直接話していた方から聞いたお話しと併せて、大体のことがわかりました。

それがとても印象深く、後のセミナーでわかったこととも通じておりましたので、ご紹介させてください。

 

おじいさんの正体はカメラマンでした。新年会の日もカメラマンとしてお仕事のために会場にいらしていたのです。

おじいさんは何十年もの間、少し田舎のホテルの写真館のカメラマンをしていらっしゃいました。ちょっと昔の話ですから、その辺りで結婚式をするとなるとそのホテルでするのが当たり前だったそうです。

結婚式を申し込みに来たカップルがホテルの写真館にも申し込みに来ます。その時はまだ結婚前なので、新婦側は旧姓です。そして結婚式の当日にお写真を撮られるのですが、時々「なんだかこのお二人はうまくいかないのではないか」と思うことがあったそうです。

すると結婚式の数ヵ月後、あるいはもう少し経った後、「うちのホテルで結婚式を挙げた誰々さんが別れた」という噂が耳に入るというのです。これは小さな町ならでは、ですね。逆にうまくいっているご家庭はご家族が増えて、今度は記念写真を撮りにいらっしゃるそうです。

つまりおじいさんはいつの間にか、ご自分の第一印象の結果を確認することができていたわけです。それもものすごい数の検証です。それを続けているうちに、申し込みにきたカップルが続くか続かないかがなんとなくわかるようになり、そのうちその人の名前を見るとなんとなくその人の事がわかるようになったというのです。

 

これが私が聞いたお話しです。もう20年以上前のお話しでうろ覚えですが、大体こんな感じだったと思います。

後々セミナーで、誰でも感覚を鍛えれば何かしらの能力を発揮し始めるという事例は見ましたし、体験もしました。

この能力というのは私達が普段使ったり鍛えたりしていないから鈍っているだけで、誰もが持っている感覚なのだと思います。危険に遭遇したときに第六勘などを発揮して助かったという不思議なお話しが、たまにテレビであったりしますよね。案外身の回りにもあるのですが、ささやかすぎてあまり気づいていないだけなのでしょう。

おじいさんは思いがけなく鍛練されていたのだと思います。きっと素敵なお写真を撮るには被写体に興味を持つことが必要なのだと思います。おじいさんはカメラマンのお仕事を通じて相手の方に親身に接しているうちに、その方のことを感じ取られたのではないでしょうか。おじいさんはきっと人がお好きだったのではないかと思います。

 

誰でも好きなこと、得意なことの中に能力発揮のヒントがあると思います!

私の場合は自分が作りもしないのについついビーズを買ってしまう、というところから始まりました。いざ作り始める時にはすでに材料が全て揃っていたのです。今でも不器用な自分がビーズ細工等細かい作業をしていることが時々不思議な感じがします。

何か「どうしても目につく」あるいは「ついついその事を考えてしまう」ということはありませんか?それは才能の芽生えかもしれません。

 

好きなことを通じて能力が開花するという、素敵なお話でした。


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